福島地方裁判所 昭和56年(わ)117号 判決
判決主文
被告人坂建工業株式会社を罰金七〇〇万円に、被告人坂本計を懲役六月に、それぞれ処する。
被告人坂本計に対し、その裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は、その二分の一ずつを各被告人の負担とする。
罪となるべき事実の要旨
被告人坂建工業株式会社(以下「被告会社」という。)は、福島県双葉郡富岡町大字本岡字本町九九番地に本店を置き、建築工事等を目的とする資本金一、〇〇〇万円の株式会社、被告人坂本計は、被告会社の代表取締役として同社の業務全般を統括掌理しているものであるが、被告人坂本計は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、架空又は水増し外注費を計上するなどの方法により所得を秘匿した上
第一 昭和五二年五月一日から昭和五三年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額は二、六八八万二、一五九円あったのにかかわらず、同年六月三〇日、同県相馬市中村字曲田九二番地の二所在の所轄相馬税務署において、同税務署長に対し、所得金額は五五五万四、九二三円、これに対する法人税額は一四〇万六、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により被告会社の同事業年度の正規の法人税額九七〇万五、四〇〇円と右申告税額との差額八二九万八、五〇〇円を免れ
第二 昭和五三年五月一日から昭和五四年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額は三、六四七万六、〇四二円あったのにかかわらず、同年六月二九日、前記税務署において、同税務署長に対し、所得金額は四五六万二、三九〇円、これに対する法人税額は一二五万一、三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により被告会社の同事業年度の正規の法人税額一、三七二万四、四〇〇円と右申告税額との差額一、二四七万三、一〇〇円を免れ
第三 昭和五四年五月一日から昭和五五年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額は五九五万九、〇七五円あったのにかかわらず、同年六月三〇日、前記税務署において、同税務署長に対し、欠損金額が一、二五二万六、五七六円で納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により被告会社の同事業年度の正規の法人税額一六二万五、一〇〇円を免れ
たものである。
適用した罰条
(一) 被告会社につき
法人税法一六四条一項、七四条一項二号
刑法四五条前段、四八条二項
刑事訴訟法一八一条一項本文
(二) 被告人坂本計につき
法人税法一五九条、七四条一項二号
刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
刑事訴訟法一八一条一項本分
(裁判官 青野平)